故郷、闇の向こうの見えない光、最後の戦場

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木曜日と金曜日の境い目、いつも通りコンビニで遅い夕食を買いながら、「もしこの土曜日曜とも休めたら、実家に帰ろう」と、何の脈絡もなくふと思い立ちました。

金曜日はなんとか9時くらいに帰宅し、例によってコンビニで軽く食べ物を買った後、ボローラと旭川に向けて2時間の疾走。(ところで、このコンビニ通い、行き過ぎだ。そろそろ辞めないとコンビニ破産しそうだな)前日は明け方まで部屋で仕事をしていたせいで寝不足な上に、道路には霧が満ちていて、なかなか恐ろしいドライビングでした。

最近では正月でさえ、「札幌で用事がある」と言ってそそくさと故郷を離れる始末だったので、旭川で何泊かしてユックリするのも実に何年かぶりだし、そもそも、「帰ってノンビリしたい!」と自分から強く望んで帰ること自体が初めてだったと思います。

実家に着くと、自宅浪人時代に俺を支えてくれた愛犬、そして新しい相棒パピヨン犬も、凄い喜び様で出迎えてくれました。でも、まぁ睡眠不足もあったので、軽くご飯を食べた後、思いっきり爆睡。翌日の昼まで死んだように眠り続けました。

高校時代、部活のメンバーの溜まり場的な場所として、よく通っていた喫茶店があります。喫茶店でもあり、簡単な食事もでき、そして絵や写真などのギャラリーとしても使われています。ここを訪れるのは何年ぶりだろう・・・。俺の事覚えているだろうか・・・?と思いながら、扉を開きます。

--- 美味しいコーヒーをゆっくりとすすり、お店の方と昔話をし、壁に飾ってある絵や写真を眺める・・・。それだけを、たったそれだけのことを、俺はずっとしたかったはずだ。なのに、闇の向こうの見えない光に向かって、ただひたすら闇雲に走り続けていた。 ---

週末だけでも札幌を離れようと思った理由、それは落ち着きたかった事に尽きると思います。それと、孤独で無味乾燥で、夢や目標を見失ってただ時間を乗り越えていくだけの、今の俺の生活から逃げ出したかったのかもしれません。

夏休み、そして余りまくっている有給休暇。今の仕事漬けの状況の中で取れるかどうかすら微妙な現状だけれど、まとまった休みをとることができれば、今年の夏休みは本当に久々に全ての時間を実家で過ごそうと思います。

ただ、その時はこの週末と違って、ただノンビリするためだけに帰るつもりはありません。緊張や不安、そして孤独から離れ、リラックスした環境でモノを作ってみるつもりです。大げさに言えば、最後の戦いの場として、俺は故郷を選びました。

でも、半年かけてやろうとしていた大きな事をわずか1〜2週間でできるはずもなく、正直ある程度の妥協と観念も入らざるを得ないかもしれないな・・・と思っています。でも、それでもまぁ、自分で言った事から何もやらずに逃げるよりはずっとマシだと思います。

それに、この半年間ずっと苦しみ続けた末に、俺が得たり感じたりした事。ひとり見た風景。届かなかったメッセージ・・・。
それら全てが糧となってくれる、そう俺は信じている。たとえそれが「訪れるはずもない救い」だとしても。