深夜の疾走、過去へは戻れない

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レンタカーを借りて今日から出張に行っている会社の同期であり、「かつ丼同好会(現在会員2名)」の同志である友人Kが、「今帰るなら、一緒に寮まで乗ってかない?」との社内メールを送ってきた。昨日の話だ。

仕事をけっこう抱えてるので迷ったけど、よく考えてみたら一日や二日頑張ったところで到底片付けきれない程の膨大な内容なので、気分転換も兼ねて、お言葉に甘える事にした。

Kはパチンコで大勝ちしたらしく、飯をおごってくれた。
実は情けない話だけど、最近の俺は少し・・いや、けっこう不安定で、食欲が全然なく、クッキーくらいしか物を食べていない。

その事を話すと、「栄養つけんと駄目だ」と、ダブルかつ丼の大盛り、豚汁(同じく丼サイズ)、から揚げを(半ば強制的に)注文された。Kなりに心配してくれているのだろう。ありがたい。まぁ、元々二人揃って大食いな事もあって、全部平らげた。かつては週末毎に、大盛飯が食える札幌の大衆食堂を一緒に巡った大食いコンビだったりする。

* * *

ここ数日、仕事を終えて帰宅した後、深夜ドライブに繰り出している。もちろん昨日も。たぶん今夜もだろう。

音楽を程よい音量でかけ、聴くともなくボンヤリ聴きながら、深夜の幹線を走る。何車線もある国道は、昼間のような大量の車の群でひしめき合う事もない。

走っていると、幾分か落ち着く事ができるから、走っている。俺はひどく単純な人間だ。

* * *

よく考える事がある。

俺たちは、過去や後悔に引きずられながらも、未来へ向かって進まなければならない。もちろん、過去を完全に忘れ去る事は出来ない。哀しみに、少しは呆然と立ちつくす事もあるだろう。でも、生きていくためには、立ち止まり続ける事も、さかのぼる事もしてはならない。悲しいけど、俺たちは失敗からしか学べない。

そして、それが今まさに俺がやらなくてはならない事なのだ。

もう、楽しかった過去は思い出でしかなく、過去の過ちを取り消す事も出来ない。悲しいけど、それを痛みとして糧として感じ取り、俺は道を拓かなくてはならない。