北海道一周の一人旅 :苫小牧 襟裳岬 帯広

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北海道一周の一人旅 (2000年9月17日〜23日)

<9月17日>
苫小牧→襟裳(えりも)岬→帯広

午前11時ちょっと前に札幌を出発。空はどんよりと曇っていた。

BGMはMETALLICA「wherever I may roam」。これは結果的には今回の旅におけるアンセムで、1日の移動初めや休憩後おもむろに車を走らせる時など、もう幾度となく聴いた。

* * *

襟裳岬までの移動は、車での一人旅だからまあ当然と言えばそうだけど、恐ろしく淡々としたもので特に語るべき事はない。「日常」からだんだん遠ざかっていくなぁ、といったぼんやりとした意識があるだけだった。

ただ、襟裳岬の7kmほど手前から、地形が明らかに変化したのには少し驚いた。地表は短い背丈の草で覆われ、大地の隆起も激しい。

それは、はじめて見る風景だった。

いや、もしかしたら小さい頃、ひょっとしたら親に連れられて、ここを訪れたことがあるのかもしれない。
けど、そんな記憶は今はどこにもない。

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襟裳岬はまさに絶景だったけど、それと同時に、やたらと風が吹き荒れていたのも印象に残った。デジタルカメラを固定するのもままならなかったほどだ。

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えりも岬を後にし、帯広に向かった。天気はにわかに崩れだした。どこからが空でどこからが海なのかわからない。

* * *

帯広についた頃には、日はもうとっぷりと暮れていた。霧が立ち込めていて、街の灯りや車のライト、全ての光がぼやけて見えた。やはりそれも今まであまり見かけない光景だった。

帯広で休息を取る事に決め、手当たり次第に宿を探した。