SAD BUT TRUE

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やってしまった。寝坊による試験欠席。

ただでさえ夜型生活を送っているのに、最近は卒論制作作業という混沌とした状況の中で時間の概念が既に消滅してしまっている。今日は11時から試験があるので早めに寝ようと思ったのだけど、体は僕の意志に従わない。夜の闇は僕を虚しい妄想の世界に誘うのだ。結局寝たのは7時過ぎで、9時に一応目覚ましをセットしておいたのだけど、起きたのは10時。

起きたときは、正直、そんなに焦らなかった。急いでいけば十分間に合う時間だったからだ。擦り切れそうな速さで歯を磨き、そこら辺に散らばっている服に適当に手を伸ばし、着る。

なんとか11時ちょっと前に大学に到着。しかし受験教室を調べようと掲示板を見たとき、僕は愕然とした。試験開始時刻、10時50分。

実は卒業に必要な単位は全て取得してしまっているから、単位的には問題はない。だけど、一応授業に出席して、それなりにためになることも聞いたりして、「よし、この講義の試験は受けるか」と僕は決めていた。決めていたのに、僕の自堕落な生活が受験を不可能にした。つまり、僕は僕自身に対して腹が立っているし、自己嫌悪にも陥っている。でも、鏡に映る、救いようのない男は僕自身なのだ。悲しいけどこれが現実。

筆記用具しか持ってきていないし、学校に残っていても仕方がないので、撤退する。しかし、京阪三条で途中下車。今、ちょっと探している本があるのだ。三条から四条へと徐々に南下して、駸々堂やら丸善やらいろいろな本屋をまわる。捜し物は見つからなかったけど、立ち読みをしているうちに、少しだけ心の中の暗雲が風に流されて消えた。

本屋巡りの最終地点は河原町OPA。最上階(だったと思う。何階だったかは忘れちゃった)にはちゃんとした大きな本屋さんがあるのだけど、その一階下に本をはじめ、CDや雑貨、お菓子まで売っている雑貨屋のような店があり、ここは僕のお気に入りだ。ここには、かなりレアな本が密かに置いてあったりして、例えば好きな作家の入手しにくい本や関連本なんかが、本棚の片隅においてあったりする。かなりマニア心をくすぐられる。ここでも捜し物は見つからなかったけど、かわりにいろいろ欲しい本が見つかった。全部買うわけには行かないので、二冊ほど購入。この時点でかなり暗雲は吹き飛ばされた。

夕方に再び大学に登校。今度はノートPCをはじめとする完全武装。ただ、論文を書く気にはいまいちなれなかったので(そういう時ってたまにある)、そっちの方は帰宅してから取りかかることにして、学校ではメールの返事を書いたり、家頁の更新作業をしたりしてゆっくりと過ごす。購買部で缶コーヒーとサンドウィッチを買った。コーヒーを啜り、サンドウィッチを食べながら、家頁の読者のみんなからもらった感想メールや私信などを読んでいると、心が和んできた。雨上がりに顔を覗かせる、雲の隙間の青空を見ているような、不思議に晴れやかな気持ちだった。