'98年12月30日:帰省

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 京都駅から旅は始まった。

 まず関西国際空港行きの特急「はるか」の乗車券を自動販売機で購入する。「はるか」は一応予約制で全席指定席ということになっている。でも、僕はいつも帰省当日に切符を買うのだけど、買えなかったためしがない。

 「はるか」はその性格上、様々な旅人を乗せて走る。僕はこれまでに何度も「はるか」に乗ったが、その度に思うのは「世の中には本当にいろんな旅人がいるんだな」ということだ。そして、彼らの旅のスタイルはバラエティに富んでいる。人の数だけ旅のスタイルがある、といっても過言ではない。

 それにしても「はるか」って良い名前ですよね。いや、深い意味はないです。

 空港は、帰省客と思しき人でごった返していた。

 僕は航空券を予約していなかったので、満席になっていないか少し心配していたが、何とか席を押さえることが出来た。

 旭川空港行きJAS便は搭乗ゲートから離れた場所で静かに待機していた。そのため乗客はバスに乗ってゲートから移動することになる。偶然とはいえ、飛行機を地上から見上げる希有なチャンスに恵まれた。写真がその模様だ(写真はJAL機)。

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こんなアングルから飛行機の写真が撮れるなんて(感涙)。

雲海。翼が邪魔だけど、これもまた一興ということで(苦笑)。

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離陸。窓から見える風景はいつ見ても幻想的だ。雲が大地のように空一面に広がり、空はもう少しで宇宙が透けて見えるんじゃないかと思うくらい濃い蒼を湛えている。

 何もない風景でも人の心を動かすことはある。

雪原のようだけどこれも雲海です。

px1230-3.JPG僕は割と飛行機に乗ることが好きかもしれない。スチュワーデスさん(今はフライトアテンダントって言うんだっけ?)は皆キリッとした表情で、しかし笑顔を忘れないで仕事をしている。そんな姿を見ているのも好きだ。みんなきれいな人だし。軽食も出てくる(まあ、これは気休め程度だけど)。音楽も聴ける。窓の外には真っ白な大地が果てしなく続いている。

 この写真を見てると自分が飛んでいるみたいで気持ちいいですね。

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着陸態勢。眼下に旭川郊外が見える。

 「はるか」でも飛行機でも、僕は半分意識を失っていた。前日徹夜をしたためだ。僕は公共の乗り物など人が沢山いるところで眠るのは苦手なのだけど、このときばかりは断続的に死んでいた。

午後4時のことで、これも機内の窓からの撮影です。

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旭川空港に着陸。日は落ちようとしていて、西の空を赤く焦がす。