初めての献血

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2時からゼミ発表の打ち合わせ。飯を食ったりして2時くらいで終了。

今日もウォークマン(メタリカ『ガレージ・インク』)を聴きながら颯爽と校舎を歩いていると、青いジャケットを着たお姉さんに声をかけられる。どうやら献血のお誘いらしく、今日は校内で献血を行う日なのだけど、何故かいつもより献血者が少ないらしい。そこで3コマの只中に外をほっつき歩いてる僕に目を付けたというわけだ。
「今忙しくないんでしょ?」と訊かれた。たしかに暇だ。それにうまい断り方が思いつかないし、なんか断ってしまうと悪いかなーと思ってしまう。それで、なし崩し的に献血車のある神学館へ連行される。

まず受付で軽く書類を書かされる。受付っていっても玄関口にテーブルと椅子、それに寒さしのぎのストーブが置いてあるだけだ。バイトの男子学生がそのストーブの近くで作業をしていると、僕の隣の献血希望者が一言。「あの、コート、ストーブについてるんですけど」見るとコートは既にこんがりきつね色に焼けていた。当然その学生は怒っていたが、怒りのやり場がないだけに辛いだろう。たぶん、バイト代よりも高くついたんじゃないかなー、あのコート。

次に神学館内に入り、検査。しばし待つ。女の人がけっこう多い。女の人の方が健康などの自己管理や献血の大切さに関心があるからなのかな、と推察してみる。献血すると、希望者にはコレステロール値などの採決データが送られるので健康管理に役立つし、捧げた自分の血が誰かの役に立つのだから。ちなみに、採血検査をする際、僕はアンダーウェアとして長袖Tシャツを着ていたために袖をめくれなかったので、下着だけ脱ぐ羽目になった。トイレで着替えてきたとはいえ、こういうのはこっぱずかしい。

検査を終え、献血車に入る。ベットに横たわり、先の採血検査とは逆の左腕に針を刺し採血開始。管を通して、血というより飲むゼリーが腕から吸飲されるような気分。機械の振動を感じる。睡眠不足だったので検査の時に大丈夫かと訊かれたけど、全然平気。ただ飲むゼリーがじゅるじゅると腕から出ていくだけた。

採血終了。血止めのために、でかめのガーゼを当て、包帯を巻く。考えてみると、包帯をしたのなんて、生まれて初めてだ。なんだか俺って色々未経験なことがあるらしい、と思う。椅子に座り、パックのジュースをもらって一息入れる。隣のかわいいお姉さんは美味しそうにごくごくとジュースを飲んでいた。では僕も、とストローを刺そうとする。腕が曲がらない。さっきの包帯、どうやら肘関節のあたりに巻かれているらしい。それもきつく。仕方がないので、ストローを持った左腕にパックを持った右腕を近づけ突き刺す。ふうっ、とりあえず刺した。刺したはいいが、実は僕は字を書く時を除いて左利きなのだ。でも今の状態の左手で飲むのは辛い。やむを得ず右手にパックを持って飲むがぎこちない。ジュース自体は美味しかったけど、隣のかわいいお姉さんのように美味しそうに飲んでいるようには全然見えない。二人羽織のようなジュースの飲み方を披露して退散。