個の時代

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雑誌とかを見てもミレニアムだ2000年だってうるさい。

「ミレニアムヒーロー○○○○」ってある雑誌である人物を持ち上げている特集があったけど、それってあんた意訳すると1000年に一人の逸材って事になり得るだろ。ってことはスーパーサイヤ人並のとんでもない人物じゃないか!と俺は思うのだけど。

日本人ってちょっと才能に秀でた人がいるとやたら持ち上げ、時には神格化までしちゃったりするよね。それって悪い癖だと思う。カリスマ美容師だミレニアムヒーローだ天才だ優秀だNo.1だって気安くそういう言葉を使うもんじゃない。言葉の価値が下がる。

そしてビッグネームに易々とすがったり媚を売ったりする癖もあるよね。ブランド物や高級車に盲目的に弱いのもまた然り。ああいう服とかって、着る人乗る人のシルエットとか考え方とかアイデンティティが高度に要求されるものだと思う。例えば大して世間も知らない20代前半の若造が高級車を乗りまわしても威厳など微塵も感じない。伸びきった醜い筋肉しか持たない男がアルマーニのスーツを着ても道化師にしか見えない。そういうことだ。そんな男が自ら「これアルマーニのスーツなんだぜ」と自慢でもしようものなら、蹴り飛ばしたくなる。素っ裸にして「その格好で自信を持って歩けるか」って問いただしたくなる。男がブランドの名前にすがるなんて愚の骨頂だ。はじめに自分ありき。訊かれた時だけ答えれば良い。

2000年元旦という一瞬だけを、ともすれば人は千年祭と祝いがちだ。でもこの一年は次世紀に向かう長い道のり。むしろこの月日を噛み締めて生きる事の方が、お祭り気分に浮かれて生きるより重要だと思う。